PiTaPa(ピタパ)の解説ページ

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PiTaPaの詳細情報

概要・特徴

PiTaPa(ピタパ)は、(株)スルッとKANSAI(※1)が提供するポストペイ(後払い)式の電子マネーサービスです。
関西圏で展開するJR西日本のICOCAや首都圏のSuicaなどと比較されますが、唯一ポストペイ式の支払い方式を取っている交通系電子マネーという点で他とは大きく異なります。
プリペイド式とポストペイ式の違いについてははこちらを参照

イコカとは相互利用関係にありますが、イコカのサービスエリアで使う場合は事前にチャージ(入金)が必要となります。
このためか、ピタパはポストペイ方式を採用しているのにオートチャージサービスがあるという奇妙なことになっています。
また、イコカ(その他JR各社含む)とピタパは電子マネー部分については相互利用はまだ始まっていないことにも注意が必要です。

由来・語源

PiTaPaは「Postpay IC for "Touch and Pay"」の略で、 「ピタッ!」と「タッチ」すると「パッ!」と瞬間的に決済されるという、実際の利用シーンにおける一連の動きが由来になっています。

サービス地域

ピタパ独自のサービス地域としては、近畿圏(大阪・京都・神戸・奈良・兵庫)、三重・和歌山・滋賀・愛知・静岡の一部地域になります。この範囲の私鉄、地下鉄、バスなどの交通機関で使えます(一部使えない路線もあります)。
⇒詳しい利用範囲はこちら

それに加え、サービス地域がほぼ重なるICOCA(イコカ)とは相互利用関係にあるので、近畿圏・岡山・広島エリアのICOCAサービス地域でも使えます(但し、ICOCAとは電子マネー機能の相互利用はまだなので、ICOCA加盟店でのショッピングは不可)。
その後、さらに現在ではSuicaやSUGOCA、Kitacaなど各交通系電子マネーとの相互利用が進み、ほぼ全国で使えるようになりました。
スイカなどとの相互利用関係についてはこちらを参照

ここで注意が必要なのは、SuicaやICOCAなど地域外の相互利用サービスのエリアで使う場合の多くは、ポストペイサービスとならず、事前にカード内へのチャージ(入金)が必要になることです
相互利用関係なのにチャージが必要というややこしいことになっています。(※2)

なお、ショッピングでの利用可能店は、阪急百貨店、近鉄百貨店、アズナス、アンスリー、セカンドポシェ、洋服の青山、ダイソー、ブックファースト、ファミリーマート・サークルKサンクス(一部店舗)などが挙げられます。
⇒PiTaPaでショッピングできるお店はこちらで検索できます

特典について

サービス概要

ピタパの場合は、割引制度が充実しているのが特徴です。
利用実績に応じて、さまざまな割引サービスが受けられます。これは、ポストペイだからできるメリットといえます。
これら割引制度は、ピタパの優れた点ですので、利用可能な場合は是非利用しましょう。
ただし、割引の有無、割引の適用、割引率等は各交通機関により異なりますので、自分の使う交通会社のサービス内容を確認しておく必要があります。
お得になるサービスは4つあります。以下で簡単に紹介します。

利用回数割引サービス

1ヵ月間(1日〜末日)の同一運賃区間の「乗車回数」に応じて割引を適用するサービスです。事前にサービス登録などは不要で、自動的に適用されます。
割引率は、各交通機関により異なります。11回以上乗ると1割引になるものが一般的です。

【サービス提供会社】
阪急電鉄、京阪電車(京阪線のみ)、南海電鉄、阪神電車、山陽電車、神戸電鉄、大阪モノレール、泉北高速鉄道、神戸高速鉄道、能勢電鉄

利用額割引サービス

1ヵ月間(1日〜末日)の「利用額」に応じて割引を適用するサービスです。これも原則として事前に登録不要で、自動的に適用されます。
割引率は、各交通機関により異なります。大体1〜1割5分程度の割り引きになるものが多いです。

【サービス提供会社】
大阪市交通局(地下鉄・ニュートラム・バス)、近畿日本鉄道(一部路線・駅を除く)、京都市交通局(地下鉄)、神戸市交通局(地下鉄)、神戸新交通、北神急行電鉄、阪急バス・阪急田園バス、京阪バスグループ、高槻市営バス、伊丹市営バス、岡山電気軌道(バス、路面電車)、両備バス、下津井電鉄、静岡鉄道、しずてつジャストライン

登録型割引サービス

ピタパには事前に登録することで割引を受けられるサービスもあります。
登録型の場合は、各交通機関によって条件やサービス内容が多少異なりますが、利用額や区間指定をすることによって割り引きが適用されるものが多いです。
なお、割引の種類・条件、割引額などは各交通会社によって異なります。1割〜最大2割5分程度の割引になる所もありますので、定期よりも安くなる場合もあります。

【サービス種類】
■区間指定割引…特定の乗車区間(1区間)を指定することによって割引が受けられるサービス。

【提供会社】阪急電鉄、京阪電車(京阪線のみ)、大阪モノレール、能勢電鉄
■利用額割引タイプ…各交通機関が指定する条件を満たすと、1ヵ月間(1日〜末日)の利用に対し、通常とは異なる割引率が適用されたり、利用額の上限を設けるサービス。
【提供会社】大阪市交通局(地下鉄・ニュートラム・バス)、京阪バスグループ、高槻市営バス
■定額タイプ…指定する条件を満たすと、利用回数に関わらず毎月定額で利用できるサービス
【提供会社】伊丹市営バス
■定額+利用額割引タイプ…交通機関が指定する条件を満たす利用について、毎月一定額以上の利用分に対し、通常とは異なる割引を適用するサービス
【提供会社】近畿日本鉄道(一部路線・駅を除く)

ショッピングでのポイントについて

PiTaPaでショッピングを行うとポイントサービス「ショップdeポイント」のポイントが貯まります。
500ポイント以上貯まると、自動的に交通(鉄道・バス)の利用代金より差し引かれます(500ポイントにつき50円)。
PiTaPa会員専用のインターネットサービス「PiTaPa倶楽部」で登録を行うと、ANAマイレージクラブやJALマイレージバンクへのポイント移行も可能になります。

通常は、100円につき1ポイント貯まります。この還元率は0.1%となるので、決して高いとは言えません。お店によっては、5倍、10倍ポイントがつく場合もありますが、それでも最大1%です。
その他、ショッピング決済で500ポイント貯まるごとに当月の交通(電車・バス)利用料金から50円が自動的に割引されますが、これを含めても、合計0.2%の還元率です。
現在のところ加盟店もそれほど多いわけでもないので、ショッピング用途では別のクレジットカードを使った方が良いな〜という印象です。

なお、ピタパポイントの有効期限は、ポイントを獲得した年の翌々年の3月末までとなります(最大2年4ヶ月)。

種類と入手方法

PiTaPaには、大きく分けてPiTaPaベーシックカードとPiTaPa提携カードの2種類があります。
なお、今のところ、ピタパにはモバイル版(おさいふケータイ)はありません。
1.PiTaPaのみが搭載されたカード(ベーシックカード)
2.PiTaPa提携カード

以下でそれぞれのタイプごとの主な特徴と入手方法を分類して説明します。
なお、発行に関しては、クレジットカードと同様、審査が必要なので、発行には2〜4週間程度かかるのが通常です(カード種類によって期間は異なります)。
ただ、ピタパの特徴として、審査は普通のクレジットカードと比べると、それ程厳しいわけではありません。公共交通用途であるため、できるだけ多くの人が持てるようにとの配慮からと思われます(※3)。
なお、定期券機能も付加できます。但し、一部のPiTaPa提携カードではIC定期券機能を搭載できないカードがありますので、事前に注意が必要です。

PiTaPa機能のみ搭載カード(ベーシックカード)の場合

PiTaPaのみが搭載されたカード(ベーシックカード)は、最もスタンダードなタイプのカードです。満18歳以上から持つことができます。
ベーシックカードは、普通のクレジットカード同様、本会員以外にも家族カードがあります。この点はポストペイであるピタパ独自の特徴です。
家族カードは、一般家族カード、ジュニアカード(中高生用)、キッズカード(小学生用)の種類があります。このうち、ジュニアカードとキッズカードはショッピング利用はできないようになっており、安心してお子様に持たせることができるようになっています。

入手場所としてはは、PiTaPa導入交通機関の駅等に置いてある入会申込書で申込みができます。
また、PiTaPaコールセンター(0570-014-111 9:00〜17:00)に電話して入会申込書を郵送で取り寄せることもできます。
入会申込書受付後、約2〜3週間後にPiTaPaカードが郵送されてきます。
なお、入会金、発行手数料は無料で、デポジット(預り金)も不要です。但し、1年間に一度もピタパの利用が無い場合は、維持管理料として1000円(税抜き)がかかってしまうことには注意が必要です。

ただ、ベーシックカードは、提携カードと比べると色々な面で機能が制限されているため、ベーシックといいながら、使いにくいカードになっています。このため、あまり人気もないようです。ピタパを持つならPiTaPa提携カードから選択する方がいいと思います。

保証金預託制度とは?

ピタパカードの審査に通るか不安な場合に対して、「保証金預託制度」というものが設けられています。
これは、20歳以上の方を対象に、事前に所定の保証金(4〜20万円)を預けることを条件に、PiTaPaカードが発行されるというものです。審査不要で誰でも入会できるようになっています(入会申込書に勤務先や通学先などの情報を記入する必要はありません)。
入会金、年会費は、他のPiTaPaカードと同様に不要ですが、機能が制限されており、「PiTaPaショッピングサービス」と「PiTaPa定期サービス」は使えないようになっています(交通サービスのみ利用可)。

入会は、下記の連絡先に申込書の請求をします。
PiTaPaお客様相談室 保証金預託制PiTaPa受付デスク
TEL:06−6258−3278(平日9時〜17時)

PiTaPa提携カードの場合

以上のようなベーシックカードに対して、「PiTaPa提携カード」は、スルッとKANSAI協議会加盟の交通機関等が提携して発行するカードで、PiTaPaの機能の他に、クレジットカードやポイントカードなど、他の機能や特典が付加されたカードです。

各種のカードが発行されており、ポイントサービスの内容もそれぞれ異なります。また、一体型タイプや子カードタイプになるものなど、色々な種類が発行されています
もちろんそれぞれ定期券機能をつけることもできます。ただ、一部のPiTaPa提携カードではIC定期券機能を搭載できないカードがありますのでこの点には注意が必要になります。
年会費などの条件は、カードによって違いますが、1年間に一度もピタパの利用が無い場合は、維持管理料として1000円(税抜き)がかかってしまうのは同じです。

PiTaPa提携カードの代表的なものとしては、STACIAカード、e-kenet PiTaPaカード、ANA PiTaPaカード、KOBE PiTaPaカード、OSAKA PiTaPaカードなどがあります。

入手方法は、それぞれのカード会社によって異なりますが、普通のクレジットカードと同じく申込み書を郵送する方法、インターネットで申し込む方法などがあります。

チャージについて

ピタパは、後払い方式のサービスのため、通常はチャージする必要はありません。
しかし上述のように、相互利用関係にあるJR西日本のICOCAエリアで使う場合には、事前にカード内へのチャージ(入金)が必要になります。

チャージの方法は、JR西日本の各駅または一部のPiTaPa交通利用エリアの駅に設置の券売機等で現金で行うことができます。
なお、PiTaPaカードにチャージされたカード内の残額をPiTaPa交通利用エリアの運賃やショッピング等のお支払いに使うことはできないようになっています。これは要するに、チャージ分はICOCAエリアで使うためだけしか使えないということです。

オートチャージサービスもある

チャージが面倒な方には、オートチャージ(自動入金)サービスがあります。
これはPiTaPaエリアの自動改札機にタッチした時点で残高が1,000円以下であれば2,000円が自動的にチャージ(子供用はそれぞれ半額)されるもので、この料金は他のPiTaPaの利用と合算して請求されます。
但し、Suicaのエリアなど、全国相互利用サービス対象エリア内などではオートチャージされないので若干注意が必要になります。

利用方法は、入会申込書のオートチャージ設定欄で「登録する」を選択すると、利用することができます。
既にカードを持っていて、オートチャージ設定していない場合は、PiTaPa交通利用エリア内の駅・営業所等にカードと本人が確認できるもの(免許証、健康保険証、学生証など)を持って行くとオートチャージの設定変更ができます。

ピタパのデータ一覧

登場年月2004年8月1日
発行枚数310万枚(2017/7現在)
発行手数料無料。但し、ベーシックカードは利用通知料100円(税抜)がかかる(通知解除は可)。また、1年間に1度も利用がないと、PiTaPa維持管理料として1,000円(税抜)が必要。提携カードの場合は、年会費はカード毎に異なる。
利用限度額交通決済利用では1ヶ月15万円まで。
ショッピングについては1日3万円まで、なおかつ1ヶ月5万円まで。
(家族会員がいる場合は合算で判定)
利用可能地域近畿圏(大阪・京都・奈良・神戸・和歌山・愛知・三重など)および近畿圏、岡山・広島エリアのICOCAのサービス地域ほか、JR系5社、manaca、はやかけん、nimocaの交通圏内
加盟店数18000店舗(アンスリー、アズナス、洋服の青山、八剣伝、ブックファーストほか)
⇒ピタパ(PiTaPa)が使えるお店はこちら
運営会社株式会社 スルッとKANSAI
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付加情報



【知識+α】

※1 スルッとKANSAIって何?−変わった名前ですが、完済の私鉄やバス会社などの公共交通会社が出資して平成12年7月にできた会社です。交通系カード、チケットの発行・運営などを主体業務としています。


※2 なお、チャージ分はピタパ利用エリアで使うことはできません。


※3 交通決済用途であることから、一般のクレジットカードの審査基準とは異なり、審査は甘くなっています。約95%が審査に通る模様。

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